藍は生きている  藍の葉

藍の歴史は悠久の昔から

古くは奈良時代から受け継がれている藍染めは、室町時代になると全国に広がりました。
1880年・明治時代にドイツで化学藍が発明されて、日本の藍染めは衰退をしました。
増田あいぜん工房では、アルプスの伏流水を用いて古来の藍染めを行っています。

藍の効果

野良着、もんぺなどの仕事着に藍染めが使われました。
西部開拓時代にはジーパンが流行しました。
武士は、鎧の下着として切り傷・虫さされから身を守りました。
藍染めには、毒ぐも・へびなどが、近づけないためです。
さらに、あせも・かぶれ・皮膚病・アトピーなどの殺菌作用があるからです。
中国では、食道がんの特効薬として使用した記録もあります。

藍は過去から未来へ

江戸時代の火消し装束や漁師の祝い着などに使われた藍染めは、
昔の物がたくさん残っています。
光りをやさしく包みこむ為、写真撮影では独特の色合いで美しく、目も疲れません。
夏は涼しく、冬は暖かなので、お年寄りや冷え症の方にも。
年月をたつほど、深い色合いを増していきます。
時の流れに変わることのない藍染めをお楽しみ下さい。

藍について    
    

 藍は、学名をPolygonum tinctorium Lour.といい、タデ科に属しタデ藍とも呼ばれ、英名ではPolrgoum Indigo、独名ではIndigo Ptianzeといいます。

 わが国の藍(タデ藍)のほかIndigotin(青藍)を有する染料植物としては、 山藍(Mercurialis leiocarpa S.etZ.)、琉球藍(Strobilanthesflaccidifolius Nees.)、欧州を原産地とするアブラナ科の大青(Isatistinctoria L.)およびインドに産するマメ科の木藍(Indigofera tinctoria L.)などがあります。

 わが国に栽培されている藍は、主にタデ藍で比較的品種も多いのですが、その形状や性質はほぼ類似しています。なお、植物の特徴を整理すると次のようなものになります。

 1年生の草本に属し、通常2月下旬〜3月上旬に播種する。発芽は約20日間必要で、35日頃の苗には子葉の他に2〜3枚の本葉が生じている。本葉が5〜6枚になると、下位の腋芽から盛んに分枝を始める。開花期頃には10数本の茎枝を生じ、草丈も60〜80cmに達する。

 茎は表面が滑らかで緑色または紅紫色を帯びており、円柱型で茎質はやや軟らかい。葉は長楕円形の被針状で先が尖り、全緑の草質で無毛である。葉長は10cm内外、葉幅は5cmほどで、短い葉柄があり1茎に10数枚互生する。托葉は膜質で円筒状に茎を包んでおり、縁には長い毛がある。草状は直立型とやや匍匐型を呈するものがある。なお、徳島県で古く栽培されていた小千本系統は前者に属し、現在一般に栽培されている小上粉(こじょうこ)は後者に属する。

 花は雑草のタデと類似しており、茎の上部の数節から枝を出し、穂状の花穂をつけ7月中旬頃に開花する。花色は淡紅色または紅紫色の品種が多いが、純白色のものもある。花弁はなく、おしべは6〜8本あり、がくよりも短い。葯は淡紅色を帯び、子房は楕円形で、その頂に3個の花柱がある。開花は不揃いであるが、開花期間は1カ月以上に渡る。秋になると花穂は茶色く成熟する。種子は三角形で両端がややとがり、通常がくで包まれている。がくを除くと光沢のある濃褐色の、大きさは2mm程の種子になる。種子1リットルの容積重は550gで、1gの粒数は約400粒である。

 染料原料として用いるのは通常葉のみで、収穫した葉は加工時期まで乾燥させて保管する。この乾燥させた葉は葉藍と呼ばれ、濃藍色である。加工段階では、葉藍を堆積し、水を注いで発酵させて「すくも」をつくり、この「すくも」を練り固めて「藍玉」をつくる。

「すくも」と製造過程について

(1)すくもについての概要

 通常、染料としては「すくも」または「藍玉」を用います。その概要は、収穫した葉を乾燥(この状態を「葉藍」と呼びます)し、葉藍を堆積して発酵、腐熟させたものが「すくも」で、「すくも」を練り固めて、 搬や保存をしやすくしたものが「藍玉」となります。すくも」の製造過程では、葉藍は色素以外の有機物が分解され、同時に染料成分(Indigotin)の浸出が容易になります。したがって、「すくも」製造の過程こそ、阿波藍の良否を決定する最も重要な作業といわれ、わが国のタデ藍にのみ見られる製法でもあります。

(2)製造の過程と藍建法

ア. すくもの製造法:葉藍1.5tを単位として寝床(藍を堆積発酵させる建 物)に入れ、堆積後5〜7日毎に潅水と切り返しを行い、発酵させます。切り返しの回数は葉藍の良否によって異なりますが、通常15〜20回行われています。発酵の調節は、発酵が進むにつれて潅水量を減らすこと、堆積を高くしてゆくこと、また莚を用いて上部や周囲を覆い重石を乗せる等して行います。通常は80日ほどで発酵が終わり暗褐色の固形物となり、「すくも」が出来あがります。

イ. 藍玉の製造:藍玉は、すくもを臼または藍練機で搗き固めたもので、運搬や保存を容易にするために加工されたものです。消費の盛んな頃は、よく藍玉の製造が行われたそうですが、最近はほとんど「すくも」のままで取引されています。

ウ. 藍建法:カメに「藍玉」または「すくも」のほか、小麦粉、石灰、可性ソーダなどを入れ、温湯を加えて加温・撹拌し、乳酸および酪酸発酵を起させることで、Indigotinを溶退させます。これは発酵建と呼ばれ、溶液が腐熟するためには4〜5日を要します。

染色は、この溶液に糸または布を浸して行ないますが、通常染め上がるまでに浸漬→着色→乾燥の操作を20回前後繰り返しています。
  

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